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リードリレーとは

電磁コイルの励起により磁界が発生した状態のリードリレー。

“さらに、リードリレーでは、1つのパッケージに複数の接点フォームのスイッチを最大8つまで搭載できます。これにより、リードリレーはさまざまな用途に利用できます。「リードリレーとはどのようなものでしょうか。リードリレーは、1つ以上のリードスイッチの周囲にコイルを組み合わせた小型の電磁スイッチです。励起されたコイルによって磁場が生まれ、これを利用してスイッチング動作を制御します。」”

 

特に興味をお持の内容がある場合は、以下の各項目にお進みください。

はじめに
リードリレーとは
リードリレーの仕組み
リードリレーの特徴
電気的・機械的な利点
リードリレーの一般的用途
おわりに
その他のリソース

はじめに

このブログでは、リードリレーとは何かということだけでなく、主な性能の特徴や一般的用途についても説明します。リードリレーの基盤には、磁界を利用してスイッチング動作を制御するリードテクノロジーが存在します。簡単に言えば、リードリレーは電磁コイルと組み合わされた磁気スイッチング部品です。リードリレーとは何か、またその特徴について、以下に詳しくご紹介します。

リードリレーとは

リードリレーは、小型の電磁スイッチングデバイスです。リードリレーは、1つまたは複数のリードスイッチの周囲にコイルを巻いて作製します。通常、リレーの組み立てでは、耐久性と扱い易さを向上させるために、オーバーモールドまたはエポキシ樹脂をハウジングに封入します。リレーから出る接続ピンまたはケーブルにより、プリント基板への表面実装やスルーホール実装が可能になります。

電磁コイルの励起により磁界が発生した状態のリードリレー。

電磁コイルの励起により磁界が発生した状態のリードリレー。

リードリレーの仕組み

リードリレーがどのようなものか分かったところで、リードリレーの仕組みを探ってみましょう。まず、リードリレーの種類を知ることで、その仕組みを理解できます。接点フォームとは、リレー内部のスイッチ接点構成のことです。接点フォームには、フォームA、B、C、およびEの4つがあります。

まず、フォームAは最も一般的なタイプで、スイッチ状態はノーマルオープン(N.O.)となります。フォームAリレーは、コイルに電流が流れるまでオープンまたはオフの状態に維持されます。電磁コイルによって、永久磁石と同様の磁場が発生します。最終的に、結果として生じる磁界によって接点が閉じられ、リレーがオンになります。逆にコイル電流がなくなると、スイッチはオフとなり、接点はオープン状態に戻ります。

次に、2つ目のタイプであるフォームBリレーでは、ノーマルクローズ(N.C.)接点がバイアス磁石によって保持されています。そのため、コイルが励起して接点が開くまでは、リレーはクローズまたはオンの状態を維持します。コイルへの励起を停止すると、リレーはクローズまたはオンの位置に戻ります。

3つ目はフォームCリレーで、一般的な2接点に対して3接点で構成されるユニークなリレーです。ノーマルオープン、ノーマルクローズ、コモンという3つの接点があります。コイルが励起するとコモン接点はクローズ接点からオープン接点に変わります。オフにすると、接点はクローズの静止状態に戻ります。そのため、フォームCタイプは双投接点とも呼ばれます。

最後の4つ目のタイプであるフォームEは、ラッチングリレーまたは双安定リレーと呼ばれるものです。このリレーは、バイアス磁石を使用することでコイルを動作させることなくN.O.またはN.C.のいずれかの接点の状態を維持できます。接点の状態を変えるには、磁場を反転させる必要があります。

コイルにパルス電流5Aを印加した場合の基本的なリードリレー使用例

コイルにパルス電流5Aを印加した場合の基本的なリードリレー使用例

リードリレーの特徴

リードリレーとは何でしょうか。物理的な性質や仕組みを説明しただけでは十分とは言えませんね。リードリレーは、さまざまな点でユニークな動きをしますが、他のリレーテクノロジーと比較した場合、その理由が明確になります。その主な理由の1つとしてリードテクノロジーの原理が挙げられます。リードリレーは密閉構造により外部環境からの塵や埃、汚れが侵入しないため、優れた耐摩耗性でスイッチングを長期間維持できます。これにより、リードリレーでは低レベル信号の切り替えで数十億回(負荷条件に依存します)の動作を実現できます。一方、電気機械式リレーは、外部の不純物によって機械的故障が発生しやすいため、切り替え動作は数百万回程度が限界です。

特に注目すべきは、ゼロ電圧、ゼロ電流の切り替えができるというリレーテクノロジーが他にはない点です。また、半導体リレーはリードリレーに比べリーク電流や静電容量が大きくなります。このように、他の種類のリレーよりも優れた多くのユニークな利点があります。これらの性能について、以下に詳しくご紹介します。

電気的・機械的な利点

リードリレーは、スイッチングに関して以下のようなユニークな利点を幅広く提供します。

  • A、B、C、およびEの各フォームタイプ
  • 密閉構造を持つスイッチ
  • 本質安全防爆に対応した信頼性
  • 長寿命:10^9回の操作(負荷条件に依存します)
  • 多極:リレーあたり最大8スイッチ
  • 安定した低接触抵抗:150mΩ未満
  • 高絶縁抵抗:10^14Ω以上
  • 最大DC10,000Vまでのスイッチング
  • 耐電圧/絶縁耐力:最大DC15,000V
  • 直流5A(パルス10A)まで使用可能
  • 動作時間:500μs〜3ms
  • ナノボルトレンジの超低信号スイッチングを実現
  • 耐衝撃性:100G、耐振性:20Gで50~2kHz
  • 幅広いコイル抵抗に対応
  • AEC-Q200対応の試験済み(KTシリーズ)
  • UL、CSA、VDE、ATEX、IECExなどの基準に準拠 
  • 豊富なパッケージ形状とピンアウト

リードリレーの一般的用途

リードリレーは、試験・計測、医療、代替エネルギー、ハイブリッドおよび電気モビリティの各市場で幅広く使用されています。これは、リードリレーの制御回路と負荷回路が物理的及び電気的に絶縁されており、高い絶縁性を有しているためです。また、信頼性、精度、速度、安全性などの要件も満たしています。その他の一般的な利用法としては、高頻度スイッチング、 高電圧、低電圧、低電流、無線スイッチングなどがあります。

さらに、リードリレーでは1つのパッケージに複数のスイッチとスイッチフォームを搭載できます。そのため、リードリレーはあらゆる用途に利用できます。特に、小型多極リレーの利便性を考慮すれば、さらに用途が広がります。例として、以下にリードリレーの一般的な用途を示します。

用途

ハイブリッドおよび電気自動車 – バッテリー管理、パワーインバーター

  • 制御回路と負荷回路、およびリレー接点間の高い絶縁性
  • 微小電流を使用可能(漏電の検出)
  • 沿面距離への対応

ATE/テストおよび測定 – 絶縁テスター、DMMとオシロスコープ、半導体テスター、マルチプレクサーとマトリクッススイッチ

  • 制御回路と負荷回路、およびスイッチ接点間の高い絶縁性
  • 低負荷と高負荷の切り替えが可能
  • 高密度
  • 長寿命
  • 低熱電圧

代替エネルギー – ソーラーインバーター、配電

  • 制御回路と負荷回路、およびスイッチ接点間の高い絶縁性
  • 高電圧スイッチング
  • 信頼性
  • 耐温度衝撃性
  • 長寿命

医療 – 外科用発電機、自動体外除細動器、絶縁機能

  • 制御回路と負荷回路、およびスイッチ接点間の高い絶縁性
  • 沿面およびクリアランス距離への対応
  • 高電圧スイッチング
  • 信頼性
  • 長寿命

おわりに

リードリレーは磁界を利用してスイッチングプロセスを制御するというリードテクノロジーの原理で動作します。リードリレーは小型かつ汎用性のあるパッケージで高性能です。また、低レベルのスイッチングといった、他のリレーでは対応できない性能ニーズにも対応しています。
そのため、特定の用途に合わせて緻密に設計されたリードリレーは、新しいエレクトロニクスの高い要求に応えることができます。

Standex Electronicsは、さまざまなパッケージスタイルで独自の機能を提供するカスタムメイドのリードリレーを設計しています。お客様のニーズに合わせた設計をご提案させていただきますので、当社のリレーエキスパートまでお問い合わせください

その他のリソース

Standex Electronicsがご提供する幅広いリレー製品の詳細については、リードリレー製品カタログをご覧ください。

製品カタログ - リードリレーとオプトカプラ

製品カタログ – リードリレーとオプトカプラ

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